4月27日(土)~28日(日) コンビニ人間を読んだ!

二連休。世間は十連休。でもわたしのバイトは接客業なのでこんなクソ忙しいときに二連休いただけるのは光栄。なんなら十連休のうち二連休が三回ある。土日祝日はほんとうにクソ忙しいので人員は多いに越したことはないのだがクソ忙しいときのバイトはお客様対応やらトラブル続出で最悪なので休み多めにシフトを出した。希望通りに休みをいただけた。だから今年のゴールデンウィークはあまり働かない。

ほとんどずっと家にいた。だらだらすごした。なにをしたかおぼえてない。本を読んだ。


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村田沙耶香コンビニ人間

すごくおもしろかった。

 

タイトルにあるように「コンビニ」が舞台。コンビニでアルバイトをしている女が主人公。

人におすすめしたいけどバイト先の人にはすすめられない。なぜなら、自分がバイト先の人に対してこう感じてるとかこうしてるとか思われたら困る箇所がいっぱいあるから。例えば、従業員ロッカーにかけてある上着のタグでどんなブランドを着てるのかチェックするとか。わかってくれそうな人にすすめよう。バイト先以外の。

 

本は、主人公がコンビニで働いてる描写ではじまる。「いらっしゃいませー!」の大きな声や、お客の動きに敏感に反応して素早く行動し、手際よく仕事をこなす様子にさわやかさを感じる。わたしも、コンビニではないが同じ接客業なのでこのへんの描写でまず惹き付けられた。でもこの本はべつに「接客あるある」ではない。

で、この「さわやか」に感じるシーンだけど、ときどき「おっ」と思う表現がある。「小さな光の箱(=コンビニ)」「私は世界の部品になって」とか、ちょっと無機質な瞬間がある。読みはじめは「なんか良い文章だな」と詩的に感じるだけだったが、すべて読み終わった今あらためて読み返すとそういう表現に意味を感じる。このコンビニシーンが終わったあとは幼少期の回想に入るのだが、その導入の文章がすごい。

「コンビニ店員として"生まれる"前のこと」

ここを読んで、あ!はじまる!とわくわくした。この主人公の女性になにがあったのか、これからなにが起こるのか…

 

解説の中村文則さんの文章もおもしろかったので、参考にしながらまた二回目を読みたい。

 

コンビニ人間読んだら、勇気付けられた。「ちゃんと」してなくていいやとおもったし、「ちゃんと」していいんだともおもった。ああ、あのからあげ棒のシーン、思い出すだけで泣きそうになる…

 

すき~~~~!!!!!